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「音楽療法」と「ミュージックファシリテーション」に関する見解

「音楽療法という言葉を切り替えます」と管から発表した後の5月19日、リリムジカのFacebookページに下記のような記事を書きました。

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柴田です。「音楽療法」という言葉の切り替えについてコメントくださった方、ありがとうございます。

高校3年生の春、音楽を「演奏する」「聴く」以外の角度から捉える「音楽療法」という言葉に出会いました。それは心のどこかにあった「音楽は人に良い影響を与えるものだ、音楽は楽譜を読める人や楽器を演奏できる人だけものではなく、誰もが楽しめるものだ」という思いを具象化してくれる言葉でした。

恐らく音楽療法に携わるほとんどの方にとって、その出発点は「音楽は人を笑顔にしてくれる。すごい力を持っている!」といった感覚なのではないかと思っています。
「音楽療法」あるいは「Music Therapy」という言葉そのものの始まりも然り。
その感覚を形にするため、「療法」という言葉の下に治療的効果(エビデンス)や行動の変容といった成果を研究し、音楽療法は発展してきました。その背景には必ず「音楽を多くの人に役立てよう」という人々の想いが絶えずあったはずです。

一方で「音楽療法」という言葉に対し、介護現場の皆様からは「療法?治療?」「難しそう、ハードルが高そう」「特別なことをしなければいけないものかという印象」等のお声をいただくことがありました。しかし実際のセッションを見ていただくと、多くの方が「気軽に参加できますね」「こんなに楽しいものだとは思わなかった」「療法というより、もっと身近なものですね」とおっしゃります。

介護現場に“音楽療法”を提供し始めて3年。
私たちは「一人一人の自主性」「参加者ご本人が心から楽しいと思う時間」「施設職員さんとの連携、気付きの共有」「職員さんやご家族、施設全体、地域にまで良い影響を与えるつもりでサービスを提供する」といったことを大切にしてきました。それは「エビデンスに基づいた治療的行為としての“音楽療法”を提供する」という視点とは、少し違ったものでした。もちろん、意味のある時間としてセッションを行う以上、効果や成果は出すに越したことはありません。ただしその前提は「参加者ご本人が心から楽しめる時間・空間をつくる」こと。

このことに改めて着目したとき、私たちのサービスを「音楽療法」と表現することに違和感を感じました。そんな矢先に「リリムジカさんのやっていることって、“場づくり”では?」というコメントをいただきました。これを一つのきっかけとして「よし、言葉を切り替えよう!」という決断に至りました。

実は以前から何度か管と「“音楽療法”って、なんだかしっくり来ないかもね」と話したことがありました。恐らく同じような時期に同じようなことを考えていたのでしょう。

誤解を招かぬよう申し上げますが、「音楽療法」は一番最初に述べたとおり私の大切な出発点であり、エビデンスを求める音楽療法の在り方も大いに価値のあるものと考えています。
その上で私たちは今、「音楽療法」という言葉が表現しきれていない部分にフォーカスし、チャレンジしていきたいと思っています。
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「柴田は音楽療法をやめるの?音楽療法という言葉を捨てるの?」と思われた方も、当然いらっしゃることと思います。

これまでと比べて、サービス内容そのものは変わりません。
目の前の方一人一人にポジティブな変化が起こることを願ってセッションを行うスタンスも、変わりません。
「音楽療法」のときもそうであったように、ご高齢の方、特に認知症の方には「音楽会」「歌の時間」等わかりやすい表現を以って伝えることも、変わりません。
今やっていることは全て続けると考えていただければ幸いです。

ただ、音楽療法という言葉を使うことによって「治療的効果や成果がなければ音楽療法と呼べないのか」「音楽療法と言うからには、必ずしも治療的な効果や成果を期待しなければならないのか」といった枠にとらわれすぎてしまう可能性があるのはもったいないと感じたこと。
「音楽が人に良い影響を与えること」「音楽を手段として、介護を必要とする人やそれをとりまく皆様に良い時間を提供すること」をもっとシンプルに伝えたいと思ったことを背景に、サービス内容はほぼそのままに、呼び名の方を変更するという結論に至りました。

例えば認知症の方がお住まいの介護施設であれば、そこで行うセッションについて「認知症のご本人に音楽療法の医学的効果があるのかないのか」というより、「認知症のご本人はもちろんのこと、施設職員さんやご家族を含む皆様の日常が少しでも良いものとなるような時間を提供する」という視点に立っています。
このことに対し「場づくりですね」とコメントいただいたのが、私たちとしてはしっくりきたのです。

音楽療法に変わる言葉として、これからは「ミュージックファシリテーション」を使っていく予定です。
大学時代から音楽療法を学び、「出張音楽療法」としてサービスを提供してきた上でその名前を変更することは、やはり勇気のいることでした。
しかしこれまで、うっすらとこのように考え続けていました。「“私たちのやっていることが音楽療法の定義に当てはまるかどうか”ではなく“音楽療法として提供しているサービスが目の前の方の役に立っているかどうか”が大事。音楽療法の名前自体にはこだわらない」
この気持ちが、今回無事形になったものだと捉えています。

「ファシリテーション」という言葉が一般に浸透していないものではないか、わかりにくいのではないかという懸念のご指摘もいただいています。
これに関しては、「音楽を使った場づくりをする。介護を必要とする方が今お持ちの機能を活かしながら最大限に楽しめる時間と空間を音楽で作り、それを通してその周囲の方々も含めたより良い日常に貢献する」と丁寧に説明していきたいと考えています(実は「音楽療法」のときも、同じように説明していました。「療法」「治療」が前面に来なくなる分、もっと伝わりやすくなるのではないかと今のところ考えています)。

私がセッションで伺う現場の皆様にも、これから順次口頭でご説明していく予定です。
反響・ご指摘等いただいたらまた皆様にお伝えしていこうと思います。

「音楽療法」を「ミュージックファリシテーション」に変更します

この度、私たちの提供するサービス名を「音楽療法」から「ミュージックファリシテーション」に変更することにいたしました。
サービス内容が変わるわけではなく、サービス提供の実態により合った名称にすることが今回の変更の意図です。

経緯およびその考え方については、こちらをご参照ください。

▼株式会社リリムジカ ホームページ

「音楽療法に変わる言葉」

「音楽療法に変わる言葉 その後」

また、この件に関する柴田個人の見解については、こちらの記事をご覧ください。
『「音楽療法」と「ミュージックファシリテーション」に関する見解』

引き続き今後ともよろしくお願い申し上げます。

2012年 新年のご挨拶

皆様、明けましておめでとうございます。

2012年元旦、いかがお過ごしでしょうか。
私は祖父母宅でお雑煮をご馳走になってきました。
80代である祖父母が元気にしていること、本当に嬉しく有り難いことです。

さて2011年を振り返り、一番大きな出来事はなんといっても「代表交代」でした。
「音楽療法の会社をつくる!」と、半ば勢いで設立したリリムジカ。
はじまりに勢いが大切であったことは確かですが、それだけでは前に進めないと
実感し手探りで前に進みながら、気付けば丸3年が経っていました。

二人三脚で歩いてきた管と私。
設立時のバックグラウンドは全く違いましたが、
いつの間にかしっかりと同じ方向を向いていることがわかりました。

管なら、きっと会社をもっとよくしてくれる。

代表を交代したことで、セラピストとして現場や自分自身とじっくり向き合う余裕ができました。

今年は、リリムジカがより多くの方にサービス内容を的確にお伝えし、
より多くの方に一定水準を満たしたサービスを提供するために、
自分が磨いてきたことの体系化・普遍化に力を入れたいと考えています。

セラピスト業務の徹底したマニュアル化ではなく、
セラピストの人間性を発揮するための土台としての体系化・普遍化です。

勿論、引き続き自分自身の知識・技術・感性も磨いて参ります。
好奇心旺盛に物事に取り組んでいきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!

音楽療法体験講座の様子が読売新聞に掲載されました

7月23日、ドーミー戸田公園Leviにてみんかい主催のイベントがありました。
私が講師を務めたの音楽療法体験講座の様子が読売新聞に掲載されました。

▼ヨミドクター「歌は大人同士の雰囲気で」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=44657

記事内にある「高齢者と歌を楽しむ際の留意点」は、「ピアノやトーンチャイム等の楽器がなくてもできることはないか」「在宅介護に音楽を取り入れたい場合、何ができるか」といった声にお答えすべく作った資料が元になっています。

アカペラやCDを使った歌の時間が、一層楽しいものになりますように。
早速反響をいただいていて、嬉しい限りです。

7月1日より、リリムジカは新体制となります

こんばんは、柴田です。
今日は皆様に大事なお知らせです。

私柴田萌は、7月1日付けで代表権を管に移譲することにいたしました。
リリムジカの新体制について、まずは経緯をお話できればと思います。

「音楽療法を、仕事にしたい」
この想いで会社の設立を決意し、管と出会ったのが2007年8月。

「音楽療法士は必ず社会の役に立つ存在だから、
売り込む人間がいればきっと売れる」

そう信じてリリムジカを設立したのが、2008年4月です。

いざ始まってみると、そう簡単に物事は運びません。
「音楽療法って何をするの?」「予算がない」「効果あるの?」と
そっけなく言われてしまう。

“音楽療法士”という名で売れると思っていたら、大間違いでした。
売り上げは上がらず、これがずっと続いたらどうしよう・・・と
打ちひしがれたこともありました。

そんな折、管が声をあげてくれました。
「そもそも音楽療法って現場にどんな形で役立つのだろう。
現場の話を聞いてみよう」

福祉・介護関係者、施設職員、障がい児のお母様、等々。
そして認知症グループホームに対し、音楽療法導入のお話を
させていただくチャンスがやってきました。

「皆さん、穏やかに過ごしていらっしゃる。
それも大事だけれど、日中もっと活性化する瞬間があってもいいのでは、と思っている。
皆さん歌はお好きなので、音楽療法に興味がある」

興味を示してもらえた!
まずは、何をするのか知っていただくため、
無料でおためしセッションをすることになりました。

しかし、いきなり行っていきなり「ハイやります!」では
皆さんに喜んでいただけるかわからない。

そこで、セッション当日の前に、グループホームを一日訪問して
利用者様と共に時間を過ごしました。

普段歌っている歌、お聴きになっているCD、好きな曲。
日中の過ごし方。時々体操をなさっている。洗濯物を畳む。
毎回の食事の調理は、利用者様と職員様が一緒に行っている。

自分の目と耳で確かめることができました。

予算はどうしよう?

「ご家族にお支払いいただく形はどうですか?」と
グループホーム様からのご提案。
なるほど、それなら施設の予算を気にしなくてもできる。
おためしセッション後、ご家族一人ひとりに
ご意向を伺うことになりました。

いざ、おためしセッション実施。
その時のご様子と音楽療法導入の意向について、
グループホームの職員様がご家族にお電話し、
丁寧に話し合ってくださいました。

「みなさんの了承がいただけました」
とても嬉しいお返事をいただきました。

いよいよ導入。

私は月に2回しか利用者様とお会いしない。
普段、どのような生活をされているのか?
音楽療法では何を目的にしたら良いのか?

音楽療法セッション後の振り返りに職員様の同席をお願いしました。
セッションのときに気づいたこと、ここ最近のご様子、
お体の調子、一人ひとりにとって音楽療法がどんな時間であるべきか。
沢山話をしました。

そのうちに職員様とは、共に同じ目標をもって利用者様と接し、
小さな変化にも目を向けることができるようになりました。
セッション中も阿吽の呼吸で動いてくださいます。

このスタイルが基盤となり、その後一ヶ所、また一ヶ所と
音楽療法を導入していただくようになりました。

当初思っていたものとは、良い意味で形を変えながら今に至っています。
私一人ではここへたどり着けなかったことと思います。

リリムジカ設立より丸三年。
鈴木さん、淺田さん、梅田さんという
心強いセラピストも仲間入りし、
サービス提供の土台はかなり固まって参りました。

「音楽療法の会社を作ろう、その言いだしっぺになろう」
そう思った私の役割は、このあたりで一段落したように感じています。

ここからは、管に経営面を任せて、更にリリムジカが成長できるように。
私自身も音楽療法士として更に深みを追及できるように。

この想いから、今回の代表権移譲を決意いたしました。

リリムジカのセラピストとして、現在担当している現場は勿論継続いたします。
新規の現場もお引き受けしていきます。
役員も継続いたいますし、介護・福祉の世界との関わりもこれまでどおりです。

その上で、一人の音楽療法士として
あらゆる場面で人が自分らしく生きることに関わっていきたいと考えており、
仕事の範囲を介護福祉分野に限定せずに動くことも検討しています。

関わる全てが影響しあって自分自身の深みとなれば、との想いです

皆様、いつも温かく見守ってくださりありがとうございます。
引き続き、新体制のリリムジカへの応援を賜れば幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。

塩竃市 被災地支援レポート(5)~5月1日~

塩竃市 被災地支援レポート(5)

<5月1日>
午前中は前日と同じスケジュールで行動。
8時半にミーティングをし、支援内容について確認しました。行き先も前日と同じ、文化施設でした。

前日と違ったのは、足浴チームの人数が少ないこと。
昨日は15人ほどいましたが、今日は8人です。
メンバーも大幅に入れ替わり、前日の支援を経験しているのは私含めて3名。

足浴ブースのセッティングを行い、午前9時半すぎ足浴開始。
まずは経験者がお手本を見せようということになり、私も足浴担当に入りました。

2人ほどの足浴を終え、同じチームの医学生に引継ぎをしました。
そして昨日を同じ場所へテーブルをキーボードをセッティング。

すると、他団体からのボランティアの方か、避難所の事務局の方かわかりませんでしたが、男性が一人通りかかりました。

「もしかして昨日も弾いてました?」
「はい、弾いてました」
「これ、自動演奏じゃなかったんだー!すごいな!今日も頑張ってください!」

昨日の演奏、思った以上に遠くまで聞こえていたようです。
この一言に励まされながら、歌集を広げました。

最初に目の前にいたのは男性3人組。
会話をしながらリクエストを聞いてみると、一人の男性が
「長崎は今日も雨だった」を聴きたい、クールファイブが好き、とのこと。
さっそく演奏開始です。

次に小学校1~2年生くらいの女の子がやってきました。
もじもじしながらこちらを見ているので「何か好きな歌ある?」と話しかけてみると、やっぱりもじもじ。
おばあさんに促されてやっとこちらに近づいてきました。

「Believe弾けますか?」

合唱曲のBelieveであってるかな、と思いながら歌いだしを弾いてみました。

「例えば君が傷ついて・・・これであってる?」
「うん」

ホッとしながら一曲弾きました。

その間にも、建物を出入りされている避難者の方、他団体から来ている(または地元の)ボランティアと思われる方、
警備の方などがこちらを見ながら通りすがっていきます。目があった方には笑顔で会釈を心がけました。

また近くの方にリクエストを聞いたり、歌集をめくったりしながら演奏を続けます。

すると一人の女性が近づいてきました。

「家族に、こうやって音楽やる人が来てたよって知らせたいんで写真撮ってもいいですか?」
「どうぞ!」

今度は昨日も会った20歳前後の男性が来ました。

「大事MANブラザーズの『それが大事』弾けますか?」
「弾けますよ!」

昨日の様子から歌が得意と見たので、こちらはあまり歌わず、旋律も弾かず、
伴奏に徹して気持ちよく歌っていただきました。

次は小学生と見える二人のお子さんと、そのお母さん。

「お姉さん、歌も歌いますか?ZARDの『負けないで』とかできたら・・・」
「あと『ロビンソン』はどうでしょうか」

ご自身のお好きな曲をリクエストされるお母さんを見て、ふと気づきました。
足浴や、整体(も別のルートからボランティアさんが来ていました)を受けるときは、お子さんにお留守番していてもらうか、どなたかに見ていてもらわなければならない。
お子さんと並んで聴く音楽が、お母さんご自身の気晴らしになれば・・・

音楽療法士という職業は、普段から歌を歌います。
ただし私の場合、普段のセッションでは参加者の皆さんが主役と思っているため、
自分の歌声はガイドメロディ的な役割と捉えています。

つまり「自分の歌声を人に聴かせよう」と思うことはほとんどないのです。

しかしこの時だけは、目の前のお母さんに届け・・・!という祈りにも似た思いで歌いました。

歌い終わると「ありがとう」とにっこりして、その場を去って行かれました。

驚いたことに、見えないところ(吹き抜けになっている部分の階段を降りた向こう側)からも拍手が聞こえてきました。

その次は20歳すぎの女性が来ました。

「すごいね~、なんでも弾けるの?」
「私が知ってる曲と、この歌集に載ってる曲なら弾けるよ」

彼女は音楽を聴きに来たというより、私に話をしに来てくれたのでした。
そのまま10分ほど雑談。

中島美嘉の「雪の華」を聴きたいと言ってくれたので演奏しました。

この日は他にもカントリー・ロードやアメイジング・グレースなどの洋楽や、90~00年代のJ-POPを弾きました。

11時45分頃、足浴ブースや医療相談ブースの片付けに合わせてキーボードもしまいました。
12時には撤収、病院へと戻りました。

午後はフリーとなりました。
訪問の日程は自治体や避難所の管理者との話し合いで決まっており、訪問を行わないタイミングもあるそうです。

「せっかく来たのに仕事がないなんて!」と考えそうになりましたが、そもそも被災地はボランティアに仕事を与えるためにあるわけではない。

せっかくの自由時間です。電車とバスを使って松島海岸の方まで出かけたり、洗濯済みの足浴用タオルを畳んだりして過ごしました。

夕方は全体の振り返りミーティング。医療チームから「フォローが必要な方のリストに、その方が避難所のどのあたりにいらっしゃるか、大体の場所でもいいので記入するようにしたい」という提案が出ました。

また私が畳むのを手伝っていた足浴用のタオルは、その洗濯の手順がマニュアル化されて、紙に書いてありました。

私達が病院にいる間にも、少しずつ支援の方法は進化していました。

この日の夕食も、近くのお店で外食。
夕食後はメールチェックとツイッター投稿を行い、眠りにつきました。

(塩竃市 被災地支援レポート(6)へつづく)

塩竃市 被災地支援レポート(4)~4月30日午後~

塩竃市 被災地支援レポート(4)

<4月30日午後>

お昼休憩をはさみ、午後2時前にミーティング。次に訪問する避難所は体育館です。
午前中に別の避難所を訪問していた方々と共に向かいます。
支援内容は午前と同じで、医療相談ブース担当、回診担当、
服薬チェック担当、リハビリ担当、足浴担当に分かれて行います。
看護師の中のリーダーさんからは、「音楽療法士さんはぜひ音楽やってください」との指示がありました。

キーボードと歌集に加え、午前中は持って行かなかったお手玉を持参し体育館へ。
(お手玉については塩竃市 被災地支援レポート(1)をご参照ください)

建物の入り口を入ると、まず事務室があります。
代表者が体育館の事務局の方と挨拶をしました。
ロビーには大型テレビが1台置いてあり、その奥に皆さんが寝泊りする体育館があります。

今回は、この避難者の寝泊り場所である体育館の入り口手前に、足浴ブースを作ることになりました。
足浴ブースはテレビから近く、近くの椅子に座ってテレビをご覧になっている方も多くいらっしゃいます。
この日はプロ野球の楽天戦があり、男性が特に多いようでした。

事務所の近くでは、携帯電話を新しく契約する方のためのコーナーがあり、業者の方が来ていました。

準備をしながら感じたのは、午前中に訪れた文化施設に比べて避難者の皆さんに元気がないということです。
入り口が二つあった文化施設は物理的な風通しもよかったのですが、
こちらの体育館は入り口が一つ、その分空気がこもっていました。
それに比例するかのように、避難所全体に流れる空気もどこか余裕のないものでした。
足浴ブースに置く案内板(段ボールにマジックで文字を書いたもの)の表記がわかりづらいことに、
声を荒げる方もいらっしゃいました。
年齢層は、文化施設よりも全体的に高く、ご年配の方が多いように見えました。

足浴ブースの準備が終わると、前回の訪問時に時間が足りずにできなかった方を優先に、足浴を始めました。
避難所全体の年齢層から想定されたとおり、60代以上と見える方がほとんど。
杖を使っていらっしゃる方にも時々お会いしました。

足浴チームの人数は多く、足浴担当、肩のマッサージ担当、お湯の担当など分担しても人数に余裕がありました。
私はキーボードを邪魔にならない所に置き、建物内を一周しました。
音楽を鳴らしても良いような場所は見当たらず、
足浴の近くで弾くととテレビで野球をご覧になっている方の迷惑になると思いました。

そこで今回は、私も足浴に徹することにしました。
足浴については幸いヘルパー2級の実習で経験したことがありました。
またマッサージは割と得意で、私自身も時々肩こりに悩まされることがあるため、
セルフマッサージについて知っていることをお伝えすることもできると思いました。

午前の文化施設に比べ、足浴にいらっしゃる方々も固い表情の方多かったのですが、
足を洗い、マッサージをし、保湿クリームを塗り、会話をし・・・としているうちに少しだけ気持ちもほぐれるようでした。
またこの日体育館では、足浴を終えた方に無料で靴下を差し上げていました。

足浴やマッサージは交代で行いました。
私の手が空いているとき、80~90歳くらいの方が娘さんと一緒に順番待ちしているのが目に入りました。
椅子に座って看護師さんと話されているのを見ると、どうやら認知症があるようでした。

足浴までの時間のお役に立てれば、と思いお手玉を出してみました。
「あら、綺麗ねぇ」「昔、学校でねぇ」その場でお手玉を遊ばれることはありませんでしたが、
お手玉の柄を見比べてニコニコとされました。

「良かったらどうぞ」
5個ほどのお手玉を持って行かれました。

その後も、足浴を待っている方にお手玉を見せると予想以上に反応がありました。
途中で私はマッサージに入り、一緒に来た虹の家のスタッフさんにお手玉を託しました。

数人にマッサージをした後、足浴担当に回っているとお手玉をお願いした方から質問が。
「お手玉、これだけですか?」

気づいたら20個のお手玉は全てなくなっていました。

午後4時すぎまで足浴を行い、4時半には撤収。

病院に戻り、全体で今日の振り返りを行いました。

医療チームからは
「フォローが必要な方の名前がリストアップされているところまでは良いが、全員にはお会いできなかった」
「医療相談にいらっしゃる方を、そのままかかりつけ医にかかっていただくように促すのが課題」

足浴チームからは
「靴下が特に喜んでいただけたようだった」との声がありました。

夕食は病院近くで年配のご夫婦が営んでいるお店へ。
奥さんは「私もそこの病院にかかっていて今日も行ってきたんだけど、
支援に来ている人たちがいるから、お店に来たらサービスしてくれって言われててね」とニコニコ言いながら、
混んだ狭い店内をくるくると動き回っていました。

ツイッターで少し状況報告をし、メールをチェックし、就寝しました。

(塩竃市 被災地支援レポート(5)へつづく)

塩竈市 被災地支援レポート(3)~4月30日午前~

塩竃市 被災地支援レポート(3)

<4月30日午前>
午前8時半からミーティング開始。
前日の支援状況の報告と、今日の支援場所・内容の確認をしました。
私たちが向かうのは近くにある避難所。

行動を共にするチームには、全国から集まった医師、看護師、薬剤師、
リハビリ、介護福祉士、医療事務、医学生、高校生の方々がいました。
それぞれ所属の都道府県・職種・氏名を書いたネームプレートを着用し、
私はそこに「音楽療法士」と明記しました。

詳しい支援内容が伝えられました。

医師と看護師は、医療相談ブース担当と回診担当にわかれて往診。
薬剤師とリハビリチームは、あらかじめフォローが必要との
申し送りがあった方に対する服薬チェックや訪問リハの実施。
それ以外のメンバーは足浴チームとして、希望される方への足浴を行うことになりました。

私も一旦足浴チームに配属されましたが、キーボードと歌集を持参することにしました。
同じ避難所を訪問する皆さんからも「ぜひ音楽をやって欲しい」と
声をかけていただきました。

午前9時すぎ、避難所である文化施設に到着。
大小のホールに避難された皆さんが寝泊りをしていて、
ロビーにはテレビが一台置いてありました。

代表者が施設の事務局の方とご挨拶をし、
医療相談ブースや足浴ブースの設置を開始しました。
医療相談と足浴の存在は、館内放送で避難者の方々に案内されました。

足浴はこれまでにも行っており、
準備の段階から二人ほど順番待ちをされていました。
シートを敷き、椅子とおけを置き、お湯や水の準備を行いました。

午前9時半、準備がととのい足浴開始。
一度に3人の方が足浴できるように作ったブースの最初のお客様は、女性2名と男性1名。
いずれも50~60代ほどの方でした。

この日足浴チームの人数は15名ほど。
足浴を行う人、肩のマッサージを行う人、お湯を運ぶ人など役割分担をして、
次々と足浴を行いました。

いらっしゃる皆さんは
「肩が凝ったり足がむくんだりするのよね」
「朝からこうやって足を綺麗にしてもらって天国だなぁ」
「家のがれきの片づけをしなきゃいけないんだけど、今日は腰が痛いからお休みにしたよ」
「最近はもうこの生活に慣れて、夜は割とよく眠れるようになってきた」
など、様々なお話をしていかれました。

足浴の間は比較的リラックスした表情を見せる方が多く、
隣の席になった方々がお互いに話をする場面も見受けられました。

足浴が円滑に始まったのを確認し、
足浴ブースから4~5mほど離れた場所に机を借りてキーボードを置きました。
足浴ブースと医療相談ブースに近く、明るくて人通りがあり、
テレビからは適度に離れた場所でした。

最初に足浴を終えた男性がキーボードの前にやってきました。
会話をしながら、美空ひばりや千昌夫を弾いてみました。
次に洋楽や映画音楽にうつり、「ムーンリバー」を弾いているところで
5歳くらいの女の子がやってきました。

「何か好きな歌ある?」と聞きましたが、
もじもじしながらはにかむだけで返答はありませんでした。
しかしお父さんと思われる方と一緒に、何曲か聴いていきました。

足浴は人手が足りているようで、
チームの方から「高校生にこっち(音楽)に入ってもらおうかと思うんだけど
どうですか?」と声をかけられました。
快諾すると、じきに男子高校生二人が隣にやってきました。

「歌は好き?」「好きです!」
「じゃあ一緒に、子どもも大人も知ってるような歌を歌おうか」
相談して、「翼をください」や「世界に一つだけの花」を歌いました。
歌う二人の高校生の表情は明るく、エネルギーに満ち溢れていました。
終わるたび、前で聴いてくださっている数名の方々が拍手をされました。

次に、小学生の女の子が来ました。
「なんでも弾けるの?」「私が知っている曲なら弾けるよ」
「これ(歌集)見ていい?」「どうぞ」
「・・・AKBは入ってないの?」「うーん、AKBは入ってないなぁ」

「これ、古い~!」
(歌集には2000年代の曲まで入っていたのですが、
確かに小学生にとっては古かったです)

「AKB何か弾ける?」「ヘビーローテーションのサビなら・・・」
「じゃあそれ弾いて!」

記憶を総動員して弾きましたが、やはりサビが限界でした。
女の子は他にも嵐やGReeeeNをリクエストしたり、
鍵盤を弾いて遊んでいきました。

その後も、目の前の椅子で座って音楽を聴いてくださる方、
私の顔を見ながら通り過ぎていく方の前で、
弾いたり歌ったりして時間は過ぎていきました。

音楽チームの高校生は途中でメンバーが入れ替わり、
終わりの方では往診を終えた医師の先生が加わりました。

「次は上を向いて歩こうなんかどうですか?」どこからか声があがり、
上を向いて歩こうを弾き始めました。
医師の先生は手拍子を始め、周囲にいた看護師さんたちも歌に加わり、
私の周りは盛り上がり始めました。

その盛り上がりの一方で私は
「上を向いて歩こうなんて、そんな露骨な応援ソングが本当に嬉しいのだろうか?
支援者側が勝手に盛り上がっているだけではないのか?」という不安が
ふと頭をよぎりました。

しかし始まった音楽は止まらない。
歌ってくださる方々のパワーに圧倒されながら音楽は進んでいきます。

恐る恐る前を見ると、手元で一緒にリズムを取っていらっしゃる方が見えました。
曲が終わると、周りからすかさず拍手が。
避難者と支援者の空気は、不思議と一体になっていたようでした。

途中から、少し離れた場所に日本人でない方々が座っているのが
見えていたのですが、後から聞くとブラジル人の方々だったそうです。

彼らも私に目を合わせて拍手をしてくださっていました。

11時40分、片付け開始。12時には避難所を出て病院へと戻りました。

(塩竃市 被災地支援レポート(4)へつづく)

塩竈市 被災地支援レポート(2)~4月29日~

塩竃市 被災地支援レポート(2)

<4月29日>
午前8時半、都内に集合。
支援者の心のケアに関する資料と、ヨウ素剤を受け取りました。
ヨウ素剤は、福島近辺を通過する間に万が一放射線濃度が
著しく上がったときのためとして配布されました。

午前9時すぎ、大型バスに乗り込み出発。
ゴールデンウィークの初日とあって、道はどこも大渋滞でした。
通常であれば6時間ほどであるはず道のりは、約11時間の長旅となりました。

私は乗り物酔いするのでバスの中で本を読むことなどはできず、
ほとんどの時間を中村ホーム長とお話して過ごしました。
本当は少しでも体力のある状態で支援に臨むべく、
車中ではほどほどに睡眠を取ろうと思っていましたが、
実際は気持ちが高ぶっているせいか眠れませんでした。

午後8時、支援の拠点となる宮城県塩竃市の病院に到着。
軽くオリエンテーションを受け、夕飯を食べ、就寝の支度をしました。

私たちが泊まったのは病院の保育所。
板張りの床に毛布を敷きました。

毛布の上で寝るというのは想像以上に背中が痛く、
身体が落ち着かないまま浅い眠りにつきました。

(塩竃市 被災地支援レポート(3)へつづく)

塩竈市 被災地支援レポート(1)

現在、東日本大震災の被災地支援レポートをまとめています。
後から見返したときに細かいことまで思い出せるように、
また読んでくださった方に雰囲気が伝わりやすいように、なるべく詳細に書いています。

長くなりますので、数回に分けて投稿していきたいと思います。

塩竃市 被災地支援レポート(1)

<期間>
平成23年4月29日~5月2日。うち支援は4月30日・5月1日の二日間行いました。

<経緯>
リリムジカが音楽療法を行っているグループホーム虹の家さんより
「被災地支援に行くので柴田さんも行かないか」と声をかけていただきました。

以前、ホーム長の中村様に「なんらかの形で被災地支援を行いたいと考えている」と
お伝えしていたのを覚えてくださっていたのでした。

グループホーム虹の家を運営する西都保健生協は、全国民医連に加盟しています。
今回は民医連の行う緊急医療支援に参画することとなりました。
西都保健生協からは、私を入れて6名の参加でした。

現地で、どこに配属になりどのような支援を行うかはその場で決まるとのことでした。
音楽が必要となった時に対応できるよう、キーボードに乾電池をつめ、
歌集と共に持っていくことにしました。

また支援直前にクエスト総合研究所の方と知り合う機会があり、
お手玉プロジェクトの存在を知りました。

▼クエスト総合研究所
http://www.questnet.co.jp/

▼お手玉プロジェクト
http://www.questnet.co.jp/mentalcare/03.html

リリムジカが音楽療法を行う特別養護老人ホーム金井原苑さんが
偶然にもこのお手玉プロジェクトに参加していたこともわかりました。

▼特別養護老人ホーム 金井原苑
http://www.kanaibara.com/

急遽お手玉20個を預かり、荷物に入れました。

(塩竃市 被災地支援レポート(2)へつづく)

塩釜市に行って参ります

今日から被災地支援に行って参ります。行き先は宮城県塩釜市です。

このゴールデンウィークは、これまでご自身も被災されながら
被災者を支えてきた行政の職員、医療介護従事者の皆さんにも
お休みを取っていただこうという流れがあるようです。

必要があれば使えるように、電池で動くキーボードと歌集を持参しています。
実際に使うかどうかは状況に応じて判断します。

電波が入るかどうかはわかりませんが、
見たこと、聞いたこと、行ったことのご報告をいずれかのタイミングで書く予定です。

それでは行って参ります!

東北地方太平洋沖地震、今後につきまして

3月11日に発生した地震および津波により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
リリムジカのメンバーは、幸い怪我なく健康に過ごしています。

今後の音楽療法および音楽プログラム実施に関する対応について、記載いたします。

本日より計画停電の発表があり、交通機関の停止も出てきています。
音楽療法および音楽プログラムの実施につきましては、
実施先の担当者様と直接ご相談の上、決定いたしたく存じます。

介護・福祉サービスを利用されている皆様とそれを支える皆様方が、
できるだけいつもどおりの日常を送れるようにと思っております。
また、あわせて節電に取り組む等私たちに出来ることを粛々と行っていく所存です。

今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2011年も、よろしくお願いします

明けましておめでとうございます。

2010年は、ご高齢者の施設での仕事が着実に増えた年でした。

どうしたら利用者様により楽しんで参加していただけるか。
どうしたら今お持ちの機能や可能性を最大限引き出すことができるか。
施設長やホーム長、職員の皆様とともに考えて、実践し、時には外部にも伝えた一年でした。

2011年は、より多くの場所で、より多くの音楽療法士が、
より多くの職員様と手を取り合い音楽療法セッションの提供ができるように体制を作っていきたいと考えています。

また柴田萌個人としては、音楽療法のもつ「音楽性」を追求する1年にします。

これまでは「体や脳機能を動かすツールとしての音楽」を追求していました。
例えば、

・自然な雰囲気の中で、ご本人が気を張らず大きな声で歌う
 ⇒知らないうちにたくさん声を出す
 ⇒嚥下機能の維持に役立つ

・歌の歌詞にまつわる思い出について、セッション中に会話をする
 ⇒なつかしい歌によって記憶が引き出され、思い出話に花が咲く
 ⇒普段発言が少なくなっている方も時に言葉を紡ぐ
 ⇒脳機能の記憶にまつわる部分を刺激する

こうしたことが、音楽によって「楽しみ」の中で自然に達成されている。
その状況をいかに作り出せるか、そのためにどのように音楽を使うか、という視点を大事にしていました。

今年はそれに加え、音楽そのものが与える影響にも更に目を向けたいと思っているのです。

音楽が、心を高揚させたり、落ち着かせたり、悲しみに寄り添ってくれたりすることは皆さんも既にご存知のことと思います。
もちろん、私たちも音楽療法セッションの中で強く意識していることです。

今度は、さらにそれを超える(あるいは言葉や数字で言い表すことができないとも言える)音楽の影響。
人間の魂に訴えかける感動だったり、人と人との間に生まれる不思議な一体感だったりといったことを、
音楽の専門家としてより大切にしていこうと決意しています。

そのための行動として、今年は自分の演奏技術、音楽技術も磨きます。
もちろん、介護や福祉に関する勉強も引き続き積極的にしていきたいと思っています。

人が、人として当たり前の感動や当たり前の日常を以って人生を全うできるよう、今年も尽力して参ります。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

大正琴への挑戦2 ~新しい記憶~

以前書いた、むかし大正琴を弾いておられた利用者様
セッションに大正琴を登場させてみたところ、「大正琴?もう弾けないわよ~」とおっしゃるので、「私も一緒に弾いてもいいですか?」と、ご本人には弦をはじく部分(※)をお願いしました。

※構造についての詳しい説明⇒「大正琴」(Wikipedia)

ピックではじく部分には細い弦が4本、太い弦が1本張ってあります。
この細い弦の部分だけはじくのが、難しいのです。
何度もはじいているうちに「あれ、どこだっけ?」とわからなくなっていました。

それをご覧になったホーム長は、「もう一度自信を取り戻して欲しい」。

私は、ご本人の大正琴の音域にあった楽譜を作りました。
グループホームのホーム長とスタッフの皆様は、毎日5分だけでもいいのでその利用者様が大正琴に触れる時間を作ってくださいました。

練習を始めて約2ヵ月。
セッションでも引き続き毎回大正琴を用いているのですが、先日のセッションで大きな変化がありました。

いつものように「私も一緒に弾いてもいいですか?」と、弦をはじく部分をお願いします。
すると、ご自身から「ここね」とはじく場所を確認して、慣れた手つきで力強くはじかれました。
2ヵ月前の様子とは、全く違います。

認知症の方も、新しいことを覚えられます。
グループホームに入居されてから、歌とその歌詞をたくさん覚えた方もいらっしゃいます。
私がセッションで使っている替え歌の歌詞を、題名を見ただけで思い出して歌う方もいらっしゃいます。

記憶を強化することそのものに執着するつもりはありませんが、
そのことによってご本人の生活の幅が広がったり、自信がついたりするのであれば、音楽療法がその一助となるようにと強く願いながら今日も現場に向かうのです。

明日は、介護なんでも文化祭

介護なんでも文化祭2010 ホームページ

介護なんでも文化祭とは、

『この市民発'介護なんでも文化祭'は「介護者の集まり(家族会)のことをもっと知ってもらおう」「市民の目線からみた情報を集め、介護の文化を自分たちで変えていこうよ!」という介護家族の声が発端となって始まり今年で6年目になります。
 準備には志を同じくするNPOや市民グループ、生協、介護関連の事業者や業界団体、行政関係者、および家族介護者、介護や医療の現場で働く専門職の皆さんなど、多くの方々が企画運営に喜々として携わっています。創る喜び、参加する楽しさ、協働することによる新しい気づきやネットワークなどを含みつつ、この取り組みは年々進化し続けています。』
(ホームページより抜粋)

介護なんでも文化祭には、在宅介護をされている方、介護関係のお仕事の方、これから介護が必要になるかもしれない方のご家族などが訪れる予定です。

来場された方が、明るく前向きに介護の世界を知ることのできますよう。
私たちも第一会場にてブースを出します。

仕事をしていて、一番よく聞かれる2つの質問
「音楽療法って、つまり何をするの?」
「効果はあるの?」
にお答えすることを中心に、音楽療法をご紹介する予定です。

お昼には広場で、音楽療法体験&プチセミナーも。

全体の実施時間は、10:00~16:30です。

大正琴への挑戦

昨日、あるグループホームのホーム長より、
下記のような内容のお電話をいただきました。

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利用者様の中に、以前大正琴をやっていた方がいる。
その方が最近「昔は習い事してたのよね」とおっしゃることが多くなった。

しかし「大正琴やりますか?」と声をかけても、
ご本人は「今はもうできない」とおっしゃる。

そこで、音楽療法のときに
「今日は大正琴を持ってきました。皆さん聴いてください」
その流れで「ちょっと触ってみますか?」
という形で、やってみてもらえないか。
もしかしたら、ご本人が触るチャンスになるかもしれない。

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素晴らしいご提案です。

音楽療法スタッフは、基本的に月2回の訪問です。
その際、介護スタッフの皆様より利用者様のことを教えていただくわけですが、
「○○さんについて、何を目的に何をするか」は
音楽療法士側が自己満足で勝手に決めるのでなく、
施設のスタッフの皆さんと連携して決めるべきと考えています。

ですから、このように具体的な提案をいただけるのは本当に嬉しい事です。

実際やってみて、どうなるか。
次回のセッションが楽しみです。

※ちなみに大正琴とは、大正時代に日本で発明された「数字キー付き弦楽器」です。
 ド=1、レ=2・・というように音が数字で表記されており、
 左手で数字キーを押しながら右手のピックで弦をはじくと、
 押したとおりの音が出ます。
 大正琴用の楽譜も出版されています。
 ⇒「大正琴」Wikipedia

町田市グループホーム活動報告会 2010

町田市にはグループホーム連絡会というものがあります。
そして、年に一回町田市内のグループホームが集まり、活動報告会を開いています。

昨年、私は丘の家清風の皆さんとこの報告会に参加しました。
会場のみなさんに「紅葉」の輪唱をお願いし、丘の家清風の利用者様たちとトーンチャイムを楽しみました。
これがきっかけで、町田市にてもう一ヵ所、グループホーム陽だまりの家町田さんでも音楽療法を始めることとなりました。

さて、今年も報告会の季節がやってきました。
昨年に引き続き丘の家清風の皆さんと舞台に上がることに。

P1080737.jpg

今年は、利用者様と会場の皆さんで一緒に、トーンチャイムを楽しむ企画です。

P1080739.jpg

曲は「赤とんぼ」。
舞台に上がられた利用者様は、落ち着いたご様子で一緒にトーンチャイムを演奏してくださいました。
会場も、述べ20人ほどの方々にトーンチャイムを体験していただきました。

P1080734.jpg

このことをグループホーム丘の家清風さんのブログでもご報告されているのですが、
その中で、下記のように書いてくださいました。

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会場にいらしたお客様の中に、

「(認知症でも)けっこうできるんですね」という反応があったそうです。


聞きたかった言葉が聞けました。

“認知症って・・・できないんでしょ?”というマイナスイメージを持っている方に、

“認知症でもできる、楽しめる”ってことを、少しでもわかってもらえたら。

ご利用者に舞台に上がって頂く意味は、そこにあったのですから。


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認知症でもできる、楽しめる。

確かに認知症がすすめば、できないことが増えるのかもしれません。
それでも、“できる、楽しめる”があるのも確かなことです。
その部分に共に目を向けることで、ご本人、ご家族、介護スタッフの皆さんを前向きな気持ちに導ければ。

自分の役割を再確認する素晴らしい機会となりました。

丘の家清風さんのブログも、ぜひ覗いてみてください。

音楽療法セミナー 第一回終了しました

8月・9月・10月と行う音楽療法体験セミナー。
まずは第一回目が終了しました。

講師はグループホーム丘の家清風の小方希公代さんと、私柴田。
小方さんには、音楽療法の際に毎回必ず行っている“振り返り”の効果と、音楽療法を施設側の予算ゼロで導入した方法についてを中心にお話しいただきました。
私は音楽療法実施による利用者様の変化についてお話し、参加者の皆さんとの音楽療法体験を行いました。

参加者のお一人、川崎でケアマネをしてらっしゃる方がブログに記事を書いてくださっています。
http://blogs.yahoo.co.jp/gitanist1973/16536207.html

次回は9月18日(土)14:00~16:00です。

セミナー詳細はこちらからどうぞ。

我が故郷へ(2)~足利の有料老人ホーム~

デイハウスきらきらを訪問した後は、続けて足利へ。
私の地元は群馬県太田市。足利市は栃木県と言えど、太田とはお隣さんです。

ホームに訪問し、利用者様と軽くご挨拶。
せっかくきたので何か歌おう!ということになり、歌詞の貼ってあった「青い山脈」から計4曲を歌いました。

歌い終わり、その場を失礼して応接室へ移動すると、社長が教えてくださいました。
「普段ほとんど言葉を発しない方が歌っていた!歌の直前までとても機嫌が悪かった方はずいぶん嬉しそうにおしゃべりしていたし、これまでなかなか笑顔を見られなかった方も楽しそうな顔をしていた」

初対面の利用者様だったので気づきませんでしたが、私の知らないうちに変化があったようです。
楽しいひとときとなったようで、何より。私も嬉しくホームを後にしました。

さて、普段ほとんど言葉を発しない方が歌っておられた理由はなんだろう?と思ったことをきっかけに、私がセッションの際に行っていることを改めて振り返りました。

ともすると、ただ歌詞を前に貼ってピアノを弾いているだけのように見えますが、私の場合は下記のようなことを意識しています。

・歌のキー(音の高さ)は、利用者様が歌いやすいであろう高さにあわせる
・テンポも歌いやすいであろう速さにあわせる
・歌詞がないときは先読み(歌う直前に皆さんに向けて次の歌詞を言うこと)をする
・みなさんの顔を見ながら自分も歌う

そして

・強制するわけではないので「歌ってください」とは言わないが、“一緒に歌いませんか”と念じながら弾き歌いする

もしかしたら最後の一つは以外と大きく影響しているのでは?と最近思っています。

また、更に利用者様と深く関わっていくことで、好みの歌であったり歌うときの高さやテンポであったりがわかり、もっと細かい工夫ができるようになっていきます。

これまで歌わなかった方や、歌わないと思われていた方が、いつの間にか楽しそうに歌っておられた時の静かな感動は本当に嬉しいもの。スタッフの皆様とこういった感動を共有する機会を、さらに増やしていこうと思います。

我が故郷へ(1)~デイハウスきらきら~

週末を使って、実家に帰省。地元の施設を2ヵ所訪問してきました。

まずは1ヵ所目、北群馬郡吉岡町にあるデイハウスきらきら。今年の3月にオープンしたばかりの小規模デイで、上毛三山のひとつ、榛名山が見渡せる場所にあります。

入ると清々しい木の匂いがぶわっと押し寄せます。
広くゆったりとした部屋に、高めの天井。お風呂は檜。

「なに、東京から来たん?」

「今は東京に住んでますけど、実家が太田なんです。」

「あ~太田かい、なーに親は喜んでるだろ?可愛がってもらったん?」

「両親とは東京でちょくちょく会うので、飼っている猫に会いたくて帰ってきました(笑)」

「あっはっは、そうかい!」

さっそく群馬弁を浴びる私(やはりなんとなくホッとします)。
部屋では楽しい会話が絶えません。

デイハウスきらきらを運営するのは株式会社ON-SMILE。代表の角田さんにお話を聞くと、このデイの温かさや楽しさを象徴するお話が。

「帰り時間が近づくと、みんな時間を気にし始めます。“もう帰らなきゃいけないのか”と」

帰宅願望ではなく、帰宅したくない願望。
特に独居の方等にとって、拠り所となっているのかもしれません。

外に出ると、榛名山の下に町並みを見下ろすことができました。
ガスがかかってなかったら、山ももっとはっきり見えただろうな。

デイハウスきらきらの皆様、ありがとうございました。

故郷とのネットワークの第一歩となったこの日。
次の記事では足利の施設訪問について書きます。

東京YMCA福祉専門学校で音楽療法を紹介してきました

昨日は国立にある東京YMCA福祉専門学校で夏祭りがありました。
今年からこの学校の作業療法科に通い始めた知人に依頼をいただき、
30分の講演を2回行ってきました。

この企画をしてくださった作業療法科チームの方の一人が、
「同じリハビリのひとつとして興味がある」とのこと。
理論は知りたくなればあとから本を読んでも学べるので、
今回は現場の実際のことを重視しようと決めました。

前半15分は、音楽療法って実際何するの?効果はあるの?という疑問に
答える内容にしました。
今年3月に放映された「女子才彩」の映像から、
グループホーム丘の家清風での音楽療法風景をご覧いただいたあと、
音楽療法をはじめてから利用者様におきた変化の事例をご紹介。

後半15分は、音楽療法で利用者様と行っていることを体験していただこうと、
会場のみなさんで一緒にトーンチャイムの演奏を行いました。

曲目は「浜千鳥」と「夏の思い出」を予定していたのですが、
当日作業療法科チームの学生さん3人(いずれも二十歳手前の女性)に聞いたところ、
「夏の思い出は知っているけど、浜千鳥は、、、」

なんと、知らない!

急きょ、「浜千鳥」を「おぼろ月夜」に変更しました。
(3人は「それなら知ってます!」と元気に答えてくださいました)

1回目11:00の回は、25名の方が参加。
午前中はまだ一般のお客さんがお祭り自体にあまり来ておらず、
見たところYMCAの学生さんとスタッフの方がほとんどでした。
認知症の方の話は、直接接した経験があまりない方が多かったようで、
少し想像しにくかったかもしれません。
後半のトーンチャイムは、はじめて和音で鳴らした瞬間「おぉ!」と歓声が。
みなさんで1曲演奏が終わると、自然に拍手がわきました。

2回目13:00の回は、1回目より参加者が多く37名でした。
普段から認知症の方と接する機会があるのかな、と思われる方もいらっしゃり
大きく頷きながら聞いてくださいました。
後半のトーンチャイムは、参加者が多い分歌声にもあつみがあり、
午前中以上に一体感が出ていました。
「これ、いくらですか?ほしいなぁ」という声も。

終了後、学校の顧問の方とお話をしました。
「栃木県の宇都宮にね、YMCAがはじめて作った特養があるんですよ」
「私、中高生のとき足利YMCAでボランティアしていました」
「え!その特養の施設長、前に足利YMCAにいた人だよ」

私がかなりお世話になった方でした。
そういえば1~2年前に、知人から「今彼は老人ホームやっているのよ」と
聞いていたのでした。
人間というのは、やはりどこかでつながるものです。

今週水曜日は、江東区の特別養護老人ホーム「カメリア」主催の
「カメリア・カレッジ」でお話をしてきます。

▼第11回 カメリア・カレッジお知らせ
http://www.healthcare-design.net/archives/10/11.html

月刊ソトコト8月号に掲載されました

先日ソトコトさんが取材にお越しくださり、
7月5日発売の「8月号」トランジット18~19ページに私が漫画になって載りました。
「エコジェネくん」との対話をとおして、グループホームでの音楽療法をご紹介しています。

ちなみに、見た人全員から「そっくり!」と言われています(自分ではわからないのですが!)。
ご興味のある方、ご覧ください。

子どもの世界、大人の世界

引っ越した先のオフィスは、商店街のど真ん中にあります。
お向かいはラーメン屋さん。お隣さんは野菜などを売っていて、反対側は薬屋さん。

以前店舗として使われていたこの建物は、中と外をシャッターで仕切る作りになっています。
リリムジカへのお客様や、近隣の方々・通りかかる人との交流のためにも、何かしら別の仕切りを作ってシャッターを開けたいと考えているのですが、今はまだ計画中。シャッターの下の方を少しだけ開けて仕事をしています。

すると、いろんな音が聞こえてきます。
商店街に流れる音楽。
人々の足音と声。
飲食店からは、フライパンのジューっという音。

対照に、見えるものは人の足や、自転車の車輪だけ。

・・・と思いきや、ひょっこり現れた小さな男の子の顔。
3歳くらいの子どもの背丈だと、少しかがめば中が見えるのです。
ここに越してきてから二度目の経験。

外では焦るお母さんの声。

「そんなところ覗かないの!」
「もー、やめてってば!」

男の子は動くことなく、むしろあまりに楽しそうにこちらを見ています。
手を振ってみたら、にやにやしながら振り返りてくれました。
更に聞こえるお母さんの声、

「おまわりさん来ちゃうよ!!」

お、おまわりさんって・・・(笑)

シャッターを開けて「こんばんは」と声をかけると、びっくりされたお母さんの顔。
「ここ、事務所として使っているんです。シャッター全部は開けられないんですが、風とおしのために少し開けてあります。小さな子の目線だと、気になる隙間かもしれないですね」

「びっくりした!そうだったんですか~。私、怒られるかと思っちゃいました。。」と安堵の笑顔を浮かべるお母さん。
隣では男の子が、得意げにニコニコ。

バイバイ、と手を振っておわかれしました。



隙間があるから、覗く。
気になったことに、気になった自分に、蓋をしない。

いつか私が親になったら、一緒に隙間を覗いてあげよう。

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HPをリニューアルしました

かねてからホームページリニューアルの準備をして参りましたが、ついに公開いたしました。

▼リリムジカ ホームページ
http://lirymusica.co.jp/

ホームページのイラスト描いてくださったのは、「10年いろいろ」著者の米窪麻友子さん

▼「10年いろいろ」ウェブサイト
http://10iro.com/

ホームページの内容は、今後引き続き充実を図っていく予定です。
リリムジカのサービスに関しては勿論ですが、広く音楽療法に興味をもった方が覗いてくださり、探していた答えが見つかるようなホームページにしたいと思っています。

引越ししました

2年間お世話になった西武コミュニティオフィスを卒業し、
荻窪駅南口から北口へ引越しをしました。

大変よくしていただいた西武信用金庫荻窪支店のみなさん、そして引越し作業を手伝ってくださったみなさん。
本当にありがとうございます。

新住所は下記のとおりです。

〒167-0032 東京都杉並区天沼3-4-11
※電話番号は変更ありません


新オフィスのある教会通りは素敵な商店街。
特に食べ物屋さんには困らない場所です。

引き続きよろしくお願い致します。

5月22日 音楽療法士の方向け勉強会を行います(延期)

下記件、都合により延期となりました。
開催の際には改めてお知らせをアップします。

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2月14日、坂口奈美先生より高齢者の運動のことを学ぶ勉強会を行いました。
今度は5月22日、理学療法士の鹿島雄志先生を講師にお招きした勉強会を開催します。

鹿島さんは、老健での勤務や、有料老人ホームでの個別訪問リハを経験され、
6月1日、デイサービスを桜新町にオープンします。
まちのリハビリステーション りはっぴぃ

なお勉強会開催の詳しい経緯は、管のブログよりどうぞ。



          記

理学療法士 鹿島雄志先生をお招きしての音楽療法士向け勉強会

【対象】音楽療法を実践されている方 または これから実践しようとする方
【日時】2010年5月22日(土) 15時~18時 ※終了後懇親会やります
【内容】鹿島先生が理学療法士を志した経緯
     実践の中で見てきたこと
     そもそも理学療法とは何か
     そもそもリハビリとは何か
     まひのある方への運動
     理学療法の小技
     参加者実践
     りはっぴぃを通じて目指すこと

※予定です。知りたいことがある方は事前にお知らせください。
 内容によって、先生と検討の上勉強会の項目に盛り込める場合があります。

【参加費】3000円(税込)
【申込】以下の内容を添えて info@lirymusica.co.jp までご連絡ください。

   ・ご氏名   ・ご所属   ・年齢(例:30代)
   ・メールアドレス(PC)   ・携帯電話番号(当日の連絡用)
   ・どこで勉強会のことを知ったか


高齢者施設で仕事をする音楽療法士さんを募集しています

昨日、BS-TBS「女子才彩」放送されました。
「見たよ」「撮ったよ」の嬉しいご連絡をたくさんいただきました。

番組のVTRでは現場にもカメラが入り、「音楽療法って何?」という方にもわかりやすい内容だったかと思います。
実は、私自身も大学時代からずっと「音楽療法って何?」と考えていました。
音楽療法コースに入学し、理論や実践を学び、確かに音楽療法のことを沢山勉強しました。
音楽療法が、「心身の健康を目的として音楽を使うこと」だともわかりました。

しかし、「音楽療法って何?」の最終的な答えは一人ひとり違うもの。
音楽療法を実践する人、受ける人、見守る人、それぞれにそれぞれの答えがあるはずです。

「世の中の必要とする人に音楽療法がもっと届くように、そして音楽療法を届けたい音楽療法士がもっと活躍できるように、組織を作りたい」
「プロとして誇りを持って仕事をするためには、自分たちできちんと対価をいただけるサービスをし、その対価でお金が回る組織にしたいから、株式会社にしよう」

そう思い、取締役管との出会いを経て会社を設立したのが2008年4月。
売り上げが15,000円しかなかった月や、初めて高齢者施設でのお仕事をいただいて戸惑った日もありました。


今私は、全てのひとが「自分らしく楽しく」を追求できる社会にしたい、と思っています。
そして目の前の人の「自分らしく楽しく」のために、音楽療法を実施しています。

お歳を重ねて「もうお世話されるだけの立場なのかしら」と思っていらっしゃる方がいるかもしれません。
自分の想いをうまく伝える手段がなかなか見つからない、障がいのある方がいらっしゃるかもしれません。
施設の職員の方の中には、「ご利用者の心にもっと向き合いたいが、人手不足や時間が足りなくて難しい」という方がいらっしゃるかもしれません。
ご利用者のご家族のは、「施設に入っているお母さんに最後までのびのびと自分らしく生きてほしい」とお思いかもしれません。

ご高齢の方や障がいのある方が、自分らしく楽しく生きている。
その結果、それを見守る人も、それを取りまく人も、いきいきと生きられると考えています。

一見、今は介護福祉に縁のない若者にとっても「歳をとったら様々な機能が低下していき、お世話されるだけ」よりも
「歳をとったっていいじゃないか。認知症になったっていいじゃないか。いつになっても、どんな状況でも、自分らしく生きることを追求しよう」という未来の方が素敵だと思うのです。

リリムジカでは、上記のような想いを共有しながら一緒にお仕事をしてくださる音楽療法士さんを募集しています。
働く条件としては現時点で以下のものを予定しています。(状況により多少変更あるかもしれません。)

 【勤務場所】東京、神奈川、千葉、埼玉、その近辺の高齢者施設
 【勤務内容】音楽療法またはそれに準ずるプログラムの実施(主にグループ)
 【給与等】時給1100円~、セッション準備手当て有、賞与有、交通費実費支給
 【応募条件】下記3つの条件を満たしていること
   ①下記のいずれかの資格を保有している
     ・日本音楽療法学会認定音楽療法士・音楽療法士(補)
     ・音楽療法士1種・2種  ・学校認定の音楽療法資格
     (その他の資格についてはお問い合わせください)
   ②ピアノやキーボードなどの鍵盤楽器、またはギターのいずれかを用いて
    歌の伴奏が弾ける
   ③コード譜が読める(最低条件:メジャー、マイナー、ドミナントセブンがわかる)
   ※応募の際、過去1年以内の健康診断書の提出を御願いします。

ご関心のある方は、info@lirymusica.co.jpまでご連絡ください。
その際、ご氏名、連絡先(メールアドレス、携帯電話番号)を明記ください。
より詳しいことをご連絡します。

カメラに手を振る利用者様

この度、BS-TBSの番組に私の活動を取り上げていただくことになりました。
その取材の一環で、セッションの現場にもカメラが入りました。

場所は、このブログにも何度か登場しているグループホーム丘の家清風。
いつも本当にお世話になっているところです。

▼グループホーム丘の家清風
http://www.seifu-en.com/group/

▼スタッフブログ
http://ameblo.jp/seifu-gh/

利用者様が不安に思われないか心配しましたが、どうやら私が一番緊張していた模様。
「カメラさん、重いのに大変ね。撮ってくれてありがとう!」とおっしゃる方も。

「ずいぶん長く取材をしていますが、“撮ってくれてありがとう”と言われたのは初めてです!」という取材スタッフの方の言葉が印象的でした。

当日の詳しい様子は、丘の家清風のスタッフさんがブログにアップしてくださいました。

ご協力くださった丘の家清風の皆様、
利用者様とコミュニケーションを取りながら撮影を進めてくださった取材班の皆様、
ありがとうございました。


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BS-TBS「女子才彩」
3月21日(日)放送予定です。

高校生が生み出した「音楽療法配信サービス」

大阪商業大学が「全国高等学校ビジネスアイディア甲子園」という企画を実施しているらしいのですが、
第8回となる2009年のグランプリは、なんと「音楽療法配信サービス」
こんなところで音楽療法という単語にお目にかかるとは。

以下、毎日jpより転載します。




特集:全国高等学校第8回ビジネスアイディア甲子園 発想力が世の中を楽しくする
 高校生が未来のビジネスアイデアを提案する「全国高等学校第8回ビジネスアイディア甲子園2009」(大阪商業大学、毎日新聞社主催)の表彰式が12月12日、東大阪市の大商大ユニバーシティホール蒼天であった。過去最多の応募5832点から選ばれたグランプリと準グランプリの2人が受賞作品を発表、大きな拍手を浴びた。また、NPO法人「KOMPOSITION(コンポジション)」の寺井元一・代表理事が記念講演を行った。【久木田照子、写真・小松雄介】

 ◆グランプリ「音楽療法配信サービス」 湯沢薫さん(茨城・清真学園高1年)

 ◇人を助ける力に需要
 高校の音楽部のオーケストラでホルンを担当している。大好きな音楽で人を助けられる方法として、音楽療法配信サービスを考えた。

 音楽療法は、音楽を聴いたり、楽器を演奏し、健康を図る方法。病気の人や高齢者、障害がある人とその家族など、心身が疲れた人などが対象になる。

 応募作品は、インターネットを利用した音楽療法配信サービス。希望者は、音楽療法士に電子メールで相談を申し込む。音楽療法士は、それらの要望や年齢、職業などを考慮し、症状や状況に合わせた曲を提案。希望者が試聴して気に入れば、曲を買い取る仕組みだ。ネットを使うため、外出が難しいうつ病や引きこもりの人でも利用しやすい。勉強に集中したり、気分を高めたい時にも、気軽に使えると思う。

 料金は、入会金1000円、利用料は1回につき1000円、1曲の購入料は105円と設定した。既存の音楽療法では料金が3500円程度かかるケースもあり、妥当な価格設定と思っている。既存の音楽配信サイトとの提携や、オリジナル曲の配信などに広げれば、効果も高まるだろう。

 現在、音楽療法は施設での利用が中心で、一般的でない。「癒やし」目的のCDなどもあるが、一人一人のニーズに応えているとはいえない。一方、音楽療法士に認定された人は全国で数百人いるが、仕事の場が少なく、ボランティアで療法を行う人も多い。

 今回提案したサービスは、利用者のニーズに応え、音楽療法士を「音の薬剤師」として活用するものになるのではないか。

 需要を確かめるため、私が通う高校の1年生178人にアンケートした結果、利用希望者は54・4%に上った。音楽を聴く目的として、元気を出す▽勉強に集中する▽リラックスする--などが挙がり、多くの人が癒やしを求めていて、潜在的なニーズがあると感じた。

 誰もがいつでも気軽に音楽療法を受け、音楽療法士の雇用場所は確保できる。事業の実現のためには、幅広い世代のニーズを探る市場調査が必要だ。「疑似科学的商法」にならないよう、医療の専門家らによる科学的な検証も欠かせない。

 具体的な事業化の方法はまだ想像つかないが、ぜひ実現したいと思っている。
【毎日jp】




配信される音楽を聴くことを「音楽療法」と定義できるかどうか、という議論がどこからか聞こえてきそうですが、私はそこを取り上げたくてこの記事を書いているのではありません。

“音楽療法士が力を発揮する場の1つとして、「音の薬剤師」はどうか”という提案。
私はこの発想好きです。

「音楽療法士の仕事は音楽療法だ」と限るのでなく、「音楽療法を学んだからこそ身に付いている知識や技術を活かした仕事」をするべきだと思っているので。

「知識や技術」は例えば、移調(音の高さを相手の歌いやすい高さにあわせること)ができること、即興演奏ができること、幅広いジャンルの音楽を知っていること、既製曲も目の前の相手と使うのに使いやすい形に変えられること、相手の精神状態・身体機能の状態にあわせてご本人ができる音楽活動の方法を柔軟に考えること、などが挙げられます。

これらは、演奏家として音楽を追求する技術とはまた一味違ったもので、音楽療法士の強みの一部。
音楽療法をやる・やらないありきではなく、こういった強みを活かして目の前の方のニーズにどう応えるか、を追求していきたいものです。

湯沢薫さんのアイディアは初め「癒し」要素が強いかと思いましたが、

 「疑似科学的商法」にならないよう、医療の専門家らによる科学的な検証も欠かせない。

とありました。

私はどちらかといえば、現場での具体的なエピソードを積み重ねて音楽療法(≒音楽療法士のする仕事)の実績となるよう動いていますが、もちろん、医学的・科学的見地からの検証もあるに越したことはないでしょう。

それにしても、5832点の頂点が音楽療法。世間の注目度も上がってきているのかもしれません。

月刊ケアマネジメントさんに取材していただきました

月刊ケアマネジメント3月号の「イマドキの若者たち」というコーナーで取り上げていただきます。
グループホーム丘の家清風でのセッションに、編集部の清水さん、ライターの肥沼さんがお越しくださいました。

▼月刊ケアマネジメント
http://www.care-m.net/

2月末に発売だそうです。楽しみです。
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