スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「音楽療法」と「ミュージックファシリテーション」に関する見解

「音楽療法という言葉を切り替えます」と管から発表した後の5月19日、リリムジカのFacebookページに下記のような記事を書きました。

---------------------------------------------------------------------------------
柴田です。「音楽療法」という言葉の切り替えについてコメントくださった方、ありがとうございます。

高校3年生の春、音楽を「演奏する」「聴く」以外の角度から捉える「音楽療法」という言葉に出会いました。それは心のどこかにあった「音楽は人に良い影響を与えるものだ、音楽は楽譜を読める人や楽器を演奏できる人だけものではなく、誰もが楽しめるものだ」という思いを具象化してくれる言葉でした。

恐らく音楽療法に携わるほとんどの方にとって、その出発点は「音楽は人を笑顔にしてくれる。すごい力を持っている!」といった感覚なのではないかと思っています。
「音楽療法」あるいは「Music Therapy」という言葉そのものの始まりも然り。
その感覚を形にするため、「療法」という言葉の下に治療的効果(エビデンス)や行動の変容といった成果を研究し、音楽療法は発展してきました。その背景には必ず「音楽を多くの人に役立てよう」という人々の想いが絶えずあったはずです。

一方で「音楽療法」という言葉に対し、介護現場の皆様からは「療法?治療?」「難しそう、ハードルが高そう」「特別なことをしなければいけないものかという印象」等のお声をいただくことがありました。しかし実際のセッションを見ていただくと、多くの方が「気軽に参加できますね」「こんなに楽しいものだとは思わなかった」「療法というより、もっと身近なものですね」とおっしゃります。

介護現場に“音楽療法”を提供し始めて3年。
私たちは「一人一人の自主性」「参加者ご本人が心から楽しいと思う時間」「施設職員さんとの連携、気付きの共有」「職員さんやご家族、施設全体、地域にまで良い影響を与えるつもりでサービスを提供する」といったことを大切にしてきました。それは「エビデンスに基づいた治療的行為としての“音楽療法”を提供する」という視点とは、少し違ったものでした。もちろん、意味のある時間としてセッションを行う以上、効果や成果は出すに越したことはありません。ただしその前提は「参加者ご本人が心から楽しめる時間・空間をつくる」こと。

このことに改めて着目したとき、私たちのサービスを「音楽療法」と表現することに違和感を感じました。そんな矢先に「リリムジカさんのやっていることって、“場づくり”では?」というコメントをいただきました。これを一つのきっかけとして「よし、言葉を切り替えよう!」という決断に至りました。

実は以前から何度か管と「“音楽療法”って、なんだかしっくり来ないかもね」と話したことがありました。恐らく同じような時期に同じようなことを考えていたのでしょう。

誤解を招かぬよう申し上げますが、「音楽療法」は一番最初に述べたとおり私の大切な出発点であり、エビデンスを求める音楽療法の在り方も大いに価値のあるものと考えています。
その上で私たちは今、「音楽療法」という言葉が表現しきれていない部分にフォーカスし、チャレンジしていきたいと思っています。
---------------------------------------------------------------------------------

「柴田は音楽療法をやめるの?音楽療法という言葉を捨てるの?」と思われた方も、当然いらっしゃることと思います。

これまでと比べて、サービス内容そのものは変わりません。
目の前の方一人一人にポジティブな変化が起こることを願ってセッションを行うスタンスも、変わりません。
「音楽療法」のときもそうであったように、ご高齢の方、特に認知症の方には「音楽会」「歌の時間」等わかりやすい表現を以って伝えることも、変わりません。
今やっていることは全て続けると考えていただければ幸いです。

ただ、音楽療法という言葉を使うことによって「治療的効果や成果がなければ音楽療法と呼べないのか」「音楽療法と言うからには、必ずしも治療的な効果や成果を期待しなければならないのか」といった枠にとらわれすぎてしまう可能性があるのはもったいないと感じたこと。
「音楽が人に良い影響を与えること」「音楽を手段として、介護を必要とする人やそれをとりまく皆様に良い時間を提供すること」をもっとシンプルに伝えたいと思ったことを背景に、サービス内容はほぼそのままに、呼び名の方を変更するという結論に至りました。

例えば認知症の方がお住まいの介護施設であれば、そこで行うセッションについて「認知症のご本人に音楽療法の医学的効果があるのかないのか」というより、「認知症のご本人はもちろんのこと、施設職員さんやご家族を含む皆様の日常が少しでも良いものとなるような時間を提供する」という視点に立っています。
このことに対し「場づくりですね」とコメントいただいたのが、私たちとしてはしっくりきたのです。

音楽療法に変わる言葉として、これからは「ミュージックファシリテーション」を使っていく予定です。
大学時代から音楽療法を学び、「出張音楽療法」としてサービスを提供してきた上でその名前を変更することは、やはり勇気のいることでした。
しかしこれまで、うっすらとこのように考え続けていました。「“私たちのやっていることが音楽療法の定義に当てはまるかどうか”ではなく“音楽療法として提供しているサービスが目の前の方の役に立っているかどうか”が大事。音楽療法の名前自体にはこだわらない」
この気持ちが、今回無事形になったものだと捉えています。

「ファシリテーション」という言葉が一般に浸透していないものではないか、わかりにくいのではないかという懸念のご指摘もいただいています。
これに関しては、「音楽を使った場づくりをする。介護を必要とする方が今お持ちの機能を活かしながら最大限に楽しめる時間と空間を音楽で作り、それを通してその周囲の方々も含めたより良い日常に貢献する」と丁寧に説明していきたいと考えています(実は「音楽療法」のときも、同じように説明していました。「療法」「治療」が前面に来なくなる分、もっと伝わりやすくなるのではないかと今のところ考えています)。

私がセッションで伺う現場の皆様にも、これから順次口頭でご説明していく予定です。
反響・ご指摘等いただいたらまた皆様にお伝えしていこうと思います。

「音楽療法」を「ミュージックファリシテーション」に変更します

この度、私たちの提供するサービス名を「音楽療法」から「ミュージックファリシテーション」に変更することにいたしました。
サービス内容が変わるわけではなく、サービス提供の実態により合った名称にすることが今回の変更の意図です。

経緯およびその考え方については、こちらをご参照ください。

▼株式会社リリムジカ ホームページ

「音楽療法に変わる言葉」

「音楽療法に変わる言葉 その後」

また、この件に関する柴田個人の見解については、こちらの記事をご覧ください。
『「音楽療法」と「ミュージックファシリテーション」に関する見解』

引き続き今後ともよろしくお願い申し上げます。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。